元々PCBから画面の信号がRGBなのでRGB信号キャプチャの場合だけ集中し、色差信号(D端子/コンポーネント)の信号はこの記事で対応しませんので予めご了承下さい。
当たり前のことなんですが、自己責任で行ってください。この記事の通りで作業を行って店の筐体が壊れたり、基板がやられたりすることに対して筆者は一切責任取れません。予めご注意ください。もし作業する場合は店舗からの許可の上、他のお客さんに迷惑かけないまま、詳しい人とチーム組んで行ってください。
1. ボルテ 基板のスペック
- 私が作業した当時( バージョン : II ) PCBからの画面出力端子は D-SUB 一つしか存在してなかったのでIIDXかポップンのように分配器がなくてもキャプチャ出来る環境ではありません。分配器がデジタルかアナログタイプかどれかでも必ず必要になります。
- 最近はDVI-Iのようなのでデジタル信号をキャプチャ出来ますが、周りで黒い領域が発生する報告もありました。それが気になる場合はキャプチャ入力をDVIからDSUBにアダプターで変換してアナログとして録画してください。
- 解像度 : 1280x720 60Hz、横向き
- 画面出力端子 : D-SUB 或は DVI-I : モニター用
- Φ3.5 ステレオ音声端子 : Yアダプターで分配、或はアンプからのRCA出力を分配します。
図1. SDVXのPCB基板写真 (2014年 6月 18日, 写真提供 tomoruさん)
2. 必要装備
- キャプチャデバイス : Full HD DSUB/DVI/HDMI 中 どれ一つを対応できる全ての装置
- デジタルの場合:DVI-HDMIケーブル或は DVI-to-HDMIアダプタ+HDMIケーブル
- アナログの場合:DSUBケーブル+DSUB-DVIアダプタ
- 3.5-3.5 ステレオ音声ケーブル或は 3.5-RCA 左右音声ケーブル
- DVI/HDMI 分配器(デジタルキャプチャのみ) / D-SUB 分配器(アナログキャプチャのみ)
3. 用意する物
a. キャプチャボード : 解像度を対応する1280x720 リストの中で一つを選びます。
- Avermedia Game Broadcaster HD C127 (アナログ/デジタル共用)
- Micomsoft SC-500N1/DVI (アナログ/デジタル共用)
- Micomsoft SC-512N1-L/DVI (アナログ/デジタル共用)
- Avermedia Live Gamer Portable HD C875 (デジタルのみ, ポータブル)
- DN-12534 (デジタルのみ、ポータブル、筆者はこの装置で経験なし)
- EZREC HD (デジタルのみ、ポータブル、筆者はこの装置で経験なし)
- REX-HDGCBOX2 (デジタルのみ、ポータブル、筆者はこの装置で経験なし)
基本的にIIDXとやり方が似てますが、必ず分配器を導入し、画面を逆時計方向に90度回転させることが異なります。分配器は安価のHDMI分配器を使うか、DVI-I 分配器 ATEN VS162をヤフオクなんかで安く購入するといいでしょう。私が直接キャプチャしてた場合はPCB基盤の出力がDSUBだったので、Avermedia C127のDSUB入力で成功しました。SC-500N1/DVIでも大丈夫でした。デジタルの場合、HDMI入力でキャプチャするほうがよろしいですが、黒レターボックスが発生する報告もあるようです。この場合我慢するか、前回IIDXで説明したようにEDID/DDCエミュレーターを間に入れたら解決出来るかもしれません。アナログの場合はこのような問題は発生しません。
b. 用意する装置、ケーブル
- デジタル : HDMI-HDMI 或は DVI-DVI ケーブルと DVI-HDMIアダプタ
- アナログ : DSUB-DSUB ケーブル
- 3.5 ステレオ音声 Y分配線
- 3.5-RCA ステレオ音声ケーブル
- EDID/DDC 情報が内調もしくはパススルーが出来る 1:2 分配器
c. PCでキャプチャする場合PCの必要スペック
- CPU : i3-2100 以上或はそれに相当する AMD CPU
- RAM : 2GB x 2
- HDD : 容量無関 SATA HDD 1個, 出来れば2個でOSと録画領域を物理的に分離する事
- GPU : なくても問題なし
HDDをパーティションではなく物理的に2個をお勧めする理由は、1個の場合OSによるHDDに作業がかかると録画中でフレームドロップが発生してしまいますので、管理的にも録画クオリティ的にも安定的にするには録画専用のHDDをいれとく事。
d. 単独録画装置にする場合
- 保存先がSDカードタイプ或はUSBメモリが主。
- 店としても、お客さんに対してもすごく使い易くて管理もやり易いだが画面が横になっているため、後編集必要。
- 業務用プロ装置のようにリアルタイム画面回転が出来ない限り、配信はお勧めしない。
4. ケーブル連結順
- DSUB 或はDVI出力を分配器へ繋ぐ。続いて分配器からモニター及びキャプチャ装置へ繋ぐ。
- 音性をYケーブルで分配し、キャプチャデバイスもしくはPCのサウンド入力に繋ぐ
- キャプチャPCシステム或は録画装置 電源 ON
- SDVX 電源起動
- 録画/配信をする
5. キャプチャのオプション
a. 録画の場合
- エンコーダー:H.264
- 解像度 : 1280x720
- リサイズ方法:Lanczos
- Bitrate : 10M~15Mbps
- フレーム数 : 60fps
- 画面の90°回転必須
- 配信の場合、ニコ生以外には店の回線が他の事も考えてアップロードが10Mbps確保出来るかを確認します。
図 2. デモ画面のキャプチャ。画面回転前 (韓国版、Avermedia Game Broadcaster HD, DSUB アナログ入力)
図3.「図2」から逆時計方向へ90°回転した画面
6. まとめ
- デジタルキャプチャの場合, 周りで黒いレターボックスが発生する可能性あり。この場合EDID エミュで解決可能
- アナログの場合レターボックス発生可能性はない
- 入力信号による異点 : アナログ vs デジタル
大きな差はないがデジタルは無損失(はっきりは RGB888->YUV422で色損失あり) パーフェクト1:1ピクセル対応でノイズなしでキャプチャ可能, アナログはケーブルの長さによって周りので電磁波ノイズによる損失及び映像が左右どっちかに向けて1-2ピクセル画面の位置がずれてしまう。
- 詳しい内容はIIDX 記事を参考
7. Special Thanks
- (旧) カチサン オシン ゲームセンター : 場所提供
- KIENさん : 作業協力
- tomoruさん : 基板の写真提供